History of ZKK #2
怖い先輩が卒業。2年生になった私たちはようやっと自由を手に入れた。フルトミは文化祭でギターを弾いたり、バスケ部でレギュラーになったりで、プチブレイクを果たす。NIKE DUNK HIGHを履き、髪型をアシメに決め、一番上のボタンを外した。完全な高2デビューである。
一方ナワタはダンサーとして県内外でブイブイ言わせていた。
そんな私たちが目をつけたのはそう、YouTube。2008年の当時からすれば、高校生によるチャンネルは極めて珍しかった(と、思う)。
ダンス、音楽(弾き語り、弾いてみた)を主軸にしたチャンネル名は『おぷす帝国』。この『おぷす帝国』こそが、全員かかってこいの原点であることは間違いない。
そこで『とある昼休みのこと』として、文字通り昼休みにて、ナワタによる一発ネタ動画を録画、投稿していった。20本くらい投稿したものの半数以上で、ナワタはパンイチであった。
これが案外ウケて、それなりに再生され、着々とチャンネル登録者も増えていった。が、しかし、ある日突然アカウントをBANされてしまう。パンイチがNGだったのだろうか。フルトミはしばらく、PCモニターの前で呆然としていた。
それでもへこたれない私たちはすぐに『OPSteikoku02』としてチャンネルを再開設。そこでまた新しく、数々の動画をアップした。今では確実に通報されるであろう動画も沢山アップした。(武勇伝語っちゃってるみたいで、クソダサいが、一つの事実として。)
その後、大学受験か就活だかで『これは、自分たちの将来に響くかも、、』と判断した動画は全て削除。現在に至って残るのはこの『とある昼休みのこと 番外編』のみである。
これも、まぁまぁアウトかな。
そしてナワタと共に腕を旋回させているこの男はナガオ。全員かかってこい、3人目の正式メンバーにして、“そうゆんじゃないかな”ってことで、ライブとかには呼ばないし、クレジットにも入れない彼は“心担当”。
生粋の高校球児。坊主で筋肉質。好きなアーティストはEXILE。曰く、『ATSUSHIは神!』らしい。市原隼人の真似?で『がむしゃら!』と事あるごとに叫んでいた、底抜けに明るく(良い意味で)バカなダチ。
フルトミとナワタとナガオ、そしてガチイケメンのH。この4人を軸にして、私たちはとにかく毎日、腹が千切れるほど笑った。楽しかったなぁ。
かくして小野田高校を卒業。大学1年の夏休み、再会した私たちはいよいよ『全員かかってこい』の活動を開始するのであった。