告白をした時の話。-君と生まれ変わっても必ずマタアイマショウ-

  皆さんは告白したことあります?そう、“告る”ってやつ。めちゃくちゃ勇気いりますよね。これは高校の時に、実際に僕がした告白の話。バレンタインデー近いことですし、思い出話を一つ聞いていただければ、と。

 当時、僕にはAちゃん、という彼女がいました。数ヶ月の交際の末、振られた後も僕は、その子が好き好きでもう、たまりませんでした。別れてからは、話すことは勿論、メールなんかも一切なし。遠くから只々眺めてばかりの日々。他の男子と話しているのを見ては、心がズキズキ痛むのでした。当時、彼女を思いながらをSEAMOのマタアイマショウを何度も聞いたことでしょう。


 そんなある日、突然Aちゃんからメールが来ました。とにかく、飛び上がる程嬉しかったのは覚えています。部活のこととか、先生のこととか、単なる友達としては他愛のない内容。それでも『今、彼女いる?』と聞かれた時には、心から『ワンチャンあるでこれ!!』と思いました。Aちゃんを一途に思う僕は、他の子から告白されても全て断っていたくらいの勢いだったのです。「いないよ!彼女欲しいわ〜」『出来たらええね(笑)』



 そしてある夜の小野田駅。帰宅するために1人改札を抜け、階段を登るAちゃんを僕は、走って追いかけました。彼女の乗る電車がホームに到着、ドアが開いたその時、僕は後ろから彼女の腕を掴み、引き止めました。振り向いた彼女はひどく戸惑った表情で『え???なっ、、えぇ〜。』と。そりゃそうなんです。引き止められるのもそうですが、家の方向が違う為、そもそも僕が同じホームにいる筈が無いのですから。そして僕は言いました。Aちゃんのことが別れてからもずっと好きだった、と。今でも大好きなんだ、と。ヤッベェっしょ。


 発車のベルが鳴る。Aちゃんは無言のまま。このまま電車に乗って帰ってしまうのだろうか。そしたらきっと、これが最後の会話なのだろうな。とか思いながらドアが閉まるまでの数秒間は、唯の永遠でした。『閉まるドアにご注意ください』無機質なアナウンスが流れる。程なくして電車は定刻通り出発し、暗闇の中へと消えて行きました。

 僕とAちゃんをホームに残して。

 『こんな告白ってある??というか、さっきの電車、終電なんやけど!』

 知ってる。ローカル線を使うAちゃんの終電がこれって事くらい、僕は知っていました。その日、その電車に1人で乗ることも、何時ごろ改札を抜けるかも、全て調べあげ駅の近くで待ち伏せしていました。なんなら前日には1人でリハーサルもしていました。


 『今から親に迎えに来てもらうまで、1時間くらいかかるじゃん。』

 「ごめん。たまたまAちゃん見つけて、気がついたら追いかけてた。」

 -僕は普通に嘘をつきました。

 『さっきの、本当?私のこと、今でも好き??』

 「うん。本当に好きだよ。」

 -でも、気持ちに嘘はつけないや。


人気の投稿